昨年11月のニュースなのですが、
なぜに今頃話題になっているのかしらん?!
東大がからんでいるから?
米スタンフォード大研究チームがマウスの皮膚の若返りに成功
2007年11月30日
【11月30日 AFP】米スタンフォード大(Stanford University)医学部の研究チームが、欠陥遺伝子の働きを阻止する仕組みを発見し、マウスの皮膚を若返らせることに成功した。
27日に発表された研究報告によると、同大の研究チームはコンピューター解析により、特定のタンパク質がさまざまな組織の老化に伴う遺伝子変化を促進することを発見。この発見をもとに、成長時に特殊な化学物質を含んだクリームを塗布すると、問題の欠陥遺伝子「NF-eB」のスイッチがオフになるよう遺伝子操作を施したマウスを開発した。
実験では、この遺伝子操作を施したマウスの全身の皮膚の半分だけにクリームを塗った。2週間後に経過を調べたところ、クリームを塗った皮膚では遺伝子発現プロフィール、組織特性ともに、若いマウスの皮膚の特徴を取り戻していた。一方、クリームを塗らなかった皮膚は塗った部分よりも老化の改善がみられなかった。
研究を主導したスタンフォード大のハワード・チャン(Howard Chang)教授は、AFPとの電話インタビューで研究の意義について「人間の老化には、疲労や肉体的消耗のみならず、遺伝的プログラムが影響していることが明らかになった。これをブロックすることで、健康改善につなげることも可能だ」と語った。
しかし同教授は、この技術を全身に応用するのは現実的ではないという。老化を促進する欠陥遺伝子NF-eBは、免疫システムや他の細胞機能とも連携しているため、この遺伝子の活動が全身で停止することは死を意味するからだ。
このことから同教授は、今回の発見は身体の一定の部分を治療する際への使用が適当だと考えている。次の研究段階として、心臓や肺機能の若返りへの応用研究や、若返り治療の継続の必要性、治療停止時の細胞で急速に加齢が進む危険性などの確認が必要だという。
チャン教授によれば、すでに多くの研究者が、欠陥遺伝子NF-eBが免疫システムに果たす役割を考慮し、薬剤で遺伝子をブロックする手法を研究しているという。研究が進むにつれ、そうした薬剤が効果的に欠陥遺伝子をブロックできる日が来るかもしれないと期待を寄せている。
人間に用いるには安全面の研究にまだ数年を要するとみられるが、この技術は全ての内臓や細胞組織に応用できることから、老化に伴う疾病や障害治療にとって朗報と言えるだろう。
研究結果の詳細は、12月15日発売の医学誌Genes and Developmentに掲載される。
老いた細胞、若いマウス移植後「若返り」 東大など研究
2018年4月15日 朝日./...
加齢によって白血球の一種になる能力を失った血液のもとになる細胞を、若いマウスに移植すると、その能力を取り戻したとする研究成果を、東京大と米スタンフォード大の共同研究チームが発表した。チームは、仕組みを解明できれば、血液細胞を若返らせ、免疫機能の回復につながる可能性があるとしている。今月、米科学誌セル・ステムセルに掲載された。
血液中の赤血球や白血球などは骨髄にある造血幹細胞から作られる。加齢により、白血球の一部で免疫をつかさどるリンパ球をつくる能力は落ちることが知られてきた。
東京大学幹細胞治療部門の中内啓光特任教授らの研究チームは、生後20~24カ月の高齢マウスの骨髄から造血幹細胞を採り、血液をつくれなくした別の若いマウスに移植した。
高齢マウスの造血幹細胞を移植したマウスは、リンパ球をほぼつくれなかった。しかし、そのマウスの造血幹細胞を含む骨髄を別の若いマウスに移植し、観察を続けたところ、造血幹細胞がリンパ球になる能力を持ったことを確認した。
1回目でなく2回目の移植で能力を持った理由は解明されておらず、今後の課題という。研究チームの一員、スタンフォード大の山本玲研究員は「リンパ球になる能力が回復したことは細胞の『若返り』を示唆している。加齢メカニズムの解明につながる」としている。(戸田政考)
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